2018年10月10日
滑川極道BLACKらーめん

滑川極道BLACK~イカスミと黒トリュフオイルの塩ラーメン、牡蠣のジャスミン茶蒸し~

「料理は設計図から作る」

この「漫画のラーメンをプロが作ってみたシリーズ」も遂に3杯目!
大好きな漫画「闇金ウシジマくん」に登場する、一番好きなキャラ。やくざの
「滑川さん」
が漁師町で食べていた「塩らーめん」と、「牡蠣の酒蒸し」をアレンジしました。
牡蠣の酒蒸しは塩らーめんのスープに漬けて食べていました。
ではここから詳細を♬

牡蠣は殻ごと蒸し器で。沖縄ジャスミン茶「さんぴん茶」で蒸し上げます。
設計図では、テーブルで蒸すと書いてありますが、100円ショップにこれが売ってなかったのよ(笑)↓

お客様に出す場合は、焼き石を土鍋に詰め、牡蠣をせいろで一気にお茶で蒸し上げ、”香り”と”シズル感”を演出します。
飲茶等で使う「ミニせいろ」。冬場は「湯気」もご馳走です♬
今回の牡蠣はこのような感じで蒸しあがりました。

老酒、オイスターソースで少しだけ味付けしてあります。
牡蠣に牡蠣です。
滑川さんは麺類が好き。漫画では塩らーめんでしたので、一軒目の看板商品
「魚介系の塩ラーメン」
をイカスミで真っ黒にして、さらにちょっと値が張りましたが、
「黒トリュフオイル」
を香油に使用しました。
牡蠣はラーメンのスープにちょんちょんと漬けて召し上がって頂きます。
一軒目の”黒さつま鶏の上湯”、黒トリュフ、イカスミで「黒」の演出と、ゴージャスさで極悪”滑川さん”を表現しました♬
言うまでも無く。
クソ旨いです
極道です。これくらい食わないと。
お店で出すなら4800円(サービス料込み、税別)頂きます。
贅と、技術をぶち込みまくった
豪華な料理など、どんだけでも作れます。
でも僕はラーメン屋が良いのです♬
それではそれではまた何か漫画見つけたら作りますね♬
2018年09月15日
サッポロ一番塩ラーメンアイス
※南日本新聞Faliaより。
現在。テレビの取材は上手に躱せるようになりましたが、新聞や雑誌等。他のメディアは受けるようにしています。テレビはとにかく疲れる!
この時の南日本新聞Faliaさんのテーマは、袋めん「サッポロ一番」をプロがアレンジしたらどうなるか?
城山観光ホテル料理長、サンロイヤルホテル料理長、和食の職人の方。そしてラーメン屋が私。の4人。
鹿児島のトップの料理人が真剣に”袋めん”をアレンジすると言うことで、ワクワクしながら大いにふざけることが出来た。
みなさん看板があるので、思い切って振り切って来ない。と読んだのですが大当たり。
別に罰ゲームでは無いのですが、当時私はアタマを「五厘刈り」にしていて顔が怖かった。
それならと言うことで、ラブリーなスイーツを選びました。
もちろん新しい味の領域をゲット。胡麻が中々に良い感じでした。
奥のほうは撮影中やや溶けて来て、”くま”の顔が垂れて来ていますが、「また良し」としてOKで行きました♬
僕は中国料理の修行を通して、あえて、現在「ラーメン屋」と言う生き方を歩み、進んでいます。
自分がコック出身だからでは無いですが、ラーメン屋をするのにしても、どのジャンルでも良いので
徹底的にその料理の「基礎」
を自分に叩き込んだ方が良い。
そして出来れば若いうちに。
40歳を過ぎてくると中々に自分を変えることが容易でない人が多い。
自分はみんなが遊んでいる時も、コツコツと中国料理を学んできた自信がある。休みの日も師事を頂きに繋がりのある中国料理店に足を運んだ。勿論上には上がいる。上を見ると、
自分よりはるかに技量がある人達だらけだ。しかし、
自分がワクワクする料理。作ってみれば誰でも出来るような料理でも、自分らしい発想を大事にしている。僕しか出来ない技術は無い。けど、僕が考えた調理法、ラーメンは結構ある。
料理人は誰でも言うかもしれないけど
「アレンジはしっかりとした基礎の上に立つ。」
僕は本当に料理人としてラーメンが毎日作れて幸せだ。
若いラーメン屋の人たちももっともっと「振り切ったラーメン」を作って良いと思う。
失敗してもなんてことは無い。失敗する方法を見つけるのに成功したのだ。これはエジソンの言葉ですが、
大いに失敗する場(稽古場)があったほうが良い。失敗が恥ずかしいとか、全てを格好よく見せたいなどと言ったマインドからは、
技の習得は無い。作れても「そこそこ」。素人さんでも子供でも、誰でも美味しいラーメンは作れる。そこそこ。そして、
パクりはもう”スマホ”でバレる。
「あら。あら。」で終わる。
自分で工夫して、ある日突然。ブレークスルーが起り、(面白いことが)出来るようになる。
その時のワクワク感。それが喜び。それが料理人。そして武道的。
流行っている(はず)の店主が女性を脅したり、酷く疲れ切った様子だったりと、脳幹(軸)と行動のギャップからなどから来る、前頭葉の疲れのせいで、
「頑張っているのに、一向に幸福度が低いまま」
から抜け出せられない様子を聞くと
「おお。伸びしろはまだ少しあるんだよな~。」
と期待値が高まる。稽古次第だ。
自分はまだまだ沢山。面白い一杯をた~っくさん世に出して行きたい♬
おすすめの漫画麺ありましたら教えてください~♬
2018年09月06日
まずは【革新】に燃え、粘り強く続けた結果。熟成される。

「えびつけ麺」
「誰しも開業すると、〇〇で旋風を吹かせたい!」
そう思って開業する。勿論私もそうでした!
現在のスタイル『魚介系ラーメン』と言うジャンルに気付き、当時自分も『鹿児島の海の幸、山の幸』をラーメンで表現するのに一番相応しいラーメンだと言う自信がありました。そして、「鹿児島ラーメン界に」旋風を吹かせる!と言うのは、もうだいぶ成功したと満足しています。
『どこにも無い一軒目だけの一杯を。から、+だけどちゃ~んとみんなが美味しく感じる工夫を』
料理人(トリ)は、お客様と言う相手(ウケ)がいるから成り立つ仕事です。食べ物のお仕事の難しい所は、
お客様は「好み」や、「食べ物(料理)に関する経験値や成熟度」が千差万別であると言うこと。
ウケがひどく体制を崩して粘ったり、また逆に自ら投げられたりしていると、ウケ、トリどちらも上手にならないし、綺麗に技がかからない。
お店ではウケがどの程度のレベルなのかが分からないのである。
なのでイメージ的には、
「痛くないようにふわ~っと気持良くぶん投げてあげる」イメージで設計をするのです。
ウケが未知の相手ですから、料理人は自分をひたすら稽古して磨くしかありません。優秀な料理職人は自己研鑽に非常に熱心なのです。
ただ「創作」となると無茶苦茶ぶん投げることが出来ます。
「旨い!」と言うしかない味の設計を守りつつ、虚をつく。私はそんな料理性の高いラーメンを作るのが大好き。
「そば寿司」をラーメンの麺で。えびとアボカドを巻いて、つけダレに付けて食べる。つけ麺なのか、そば寿司なのか?でも私は「つけ麺」としました。
フランス料理のような複雑な構成を楽しむ料理もありますが、自己満足だけでもいけません。
相手が弱かったり、体調が優れなかったりしたことによって、自分が勝ったことを喜ぶ武道家は下の下の下。
「これだったら美味しい感じて頂ける(技の効果がある)。」
若い人たちが遠慮なく”魚介系の食材”をラーメンに使うようになってくれましたが、
「ようやく時代が俺に合ってきたんだ!」
とは間違っても思いません。もっと深い。
料理人としての経験ももうすぐ24年ですが、お客様とのギャップ(技のアタリ所)を丁寧に合せて、
外さないけど、そこそこじゃなくて、アタマ一つ旨い。
の勝率の高さを出せるように、最近ようやくなって来たように思います。ってことで如何でしょうか?
※とそんなこんなで、ラーメン湯切り。究極の最新版はこれ!ってのをYouTubeで考察しています。よろしければご覧ください。